こんにちは、元介護職員、在宅でお仕事しているゆるふわです!
↓前回の話はこちらからどうぞ↓
特別養護老人ホームショートステイのアイドルおばあちゃん
私が特別養護老人ホームにて、最初で最後の看取りまで担当した
おばあちゃん、はるさん(仮名)のお話をします。
はるさんは、同じ施設のショートステイからの紹介にて
入所となったおばあちゃんでした。
はるさんは、そう前回のお話の、のりこちゃんの後に
同じお部屋に入所されました。
不思議なのですが、どなたかがお亡くなりになると
もちろん、次の入居者様が入所するのですが、
その号室には、同じような性格や体格をした人が入所することが
多く見られます。
そうです。ショートステイでも人気者のおばあちゃんでした。
小柄で、笑顔が可愛くて、車いす使用、自力でご飯は食べれる。
穏やかな性格で、介護職員から愛されるおばあちゃんです。
悪化のはじまりは、吸引から?
はるさんは、ゆっくりと自力で小さくしたおにぎりを食べてくれます。
特になんの変りもない日だったと思います。
その日も私は遅番で、夜勤者にいつものようにお任せして帰宅しました。
次の日、出社すると夜中の2時くらいに口の中がすごいタンで
スポンジで最初はとったけど、朝方またすごい状態になっていたので
吸引をしたというのです。
ある意味、タンがからんだりしたら、吸引する。
介護施設では、よくある出来事なのですが、
はるさんは、この日 入所してから初めて吸引しました。
数日で、症状が続いた はるさんは 入院することになりました。
無事?!退院し、施設に戻りました
1週間くらいで、はるさんは、施設に戻ってこられました。
良くなって戻ってきたわけではなく、病院ではどうもしようがないので退院してきたようです。
ご高齢の場合、手術や治療、延命を望まない家族が多いです。
はるさんは、当時94歳 多く会話ができる状態で入所したわけでは
ありませんでしたが、ターミナル(看取り)期間に入ったと
医師が判断すると、当時コロナ全盛期で、面会は禁止の頃でしたが
ご家族様が望むなら、ワクチン接種している人で、1回2名まで
お部屋で面会することが出来ました。
私は、自分が後悔したくなかったので、気にかかったらご家族様に
報告電話を入れていました。
自分もですが、ご家族様にも後悔してほしくないと思ったので
生きてる間に、顔を見に来る、見せに来る
大事だと思ったからです。
最後の日
私は、この日も遅番で出社していました。
日中にご家族様が面会に来られていました。
いつ逝ってしまってもおかしくない日が数日続きました。
そして、こまめにはるさんの居室と業務を交互に行っていました。
呼吸状態が変わったので、大至急ご家族様に電話連絡しました。
次に、拘束医務にかけるためのスマホを取りに別のユニットへ全力疾走し
ご家族様に連絡し、スマホを借りて、はるさんの居室に戻るまで
5分位だったと思います。
でも、戻った時には、はるさんの心臓は止まってしまいました。
あー。1人で 逝かせてしまったか。
ご家族様が最後に一緒にいられたら良かったのだろうけど
間に合わせてあげることが、できませんでした。
介護経験はあれども、自分1人の勤務時間中に
お亡くなりになったのは、はじめてだったし、派遣の私は
先頭をきることは、基本はないので、やることを聞きながらの
対応だったので、時間間隔はなくなっていました。
そうこうして、ご家族様は、再度呼吸停止してしまったことを伝えた後
30分位後に来た感じがします。
ご家族様に、最後に間に合わせられなかったことを伝えると
「今日、なぜかみんながかわるがわる会いに来れて、みんなの顔見たから
逝っちゃったんでしょうね。それにゆるふわさんは、いつも気にかかることを
お電話してくれていましたし、本当に最後までありがとうございました。」
私は、その瞬間あふれる涙をとめることができませんでした。
ご家族様とお話をしていると拘束医務の看護師が到着しました。
その後、お休みの主任が来てくれたので、安心して対応することが出来ました。
その後、担当医師も到着。死亡確認をし、エンジェルケアです。
ご家族様と最後の服を選び、からだを拭いていきます。
その間、ご家族様とはるさんの話をたくさんしました。
最後の状況をご家族様にお伝えしなければいけなかったので
派遣の私は施設長に許可をいただき残業をしましたが、
それが終わったので、派遣の残業代はお高いので帰らねばなりません。
葬儀社がお迎えにすぐに来るときもありありますが、
今回は、22時頃でしたので 時間がかかるだろうからとのことでした。
ご自宅へ帰る はるさんをお見送りしたかったけど、
夜勤者と主任にお任せして帰宅しました。
この日も、やれることはやりきったので後悔なしです。
今日も、読んでいただき、ありがとうございました。
元介護職員、在宅でお仕事しているゆるふわでした。
次回に続きます。